砥粒加工学会誌 46巻12号 / 目次
Journal of the Japan Society for Abrasive Technology (JSAT) Vol.46 No.12 Contents

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会 告 ・ 会 報

平成14年度(社)砥粒加工学会第5回研究見学会「超精密・微細プレス用金型の製造」
  -(株)三井ハイテクをたずねる-
587
第6回(社)砥粒加工学会 賛助会員会 テクノフェアのお知らせ
588
第6回国際先端砥粒加工シンポジウム(ISAAT2003)論文募集
589
Optifab 2003(Optical Fabrication Exhibition)への参加および論文募集のご案内
590
「砥粒加工学会誌」への広告掲載のお願い

592


特    集
メゾ-マイクロ
メカニカル
マニュファク
チュアリング
の最新動向

アメリカにおけるM4の動向
  周 立波,厨川常元

594

マイクロレーザ加工
  栗田恒雄,服部光郎

598

マイクロ旋削・切削加工
  山形 豊

602

マイクロ研削・マイクロ研磨加工
  厨川常元

606

マイクロ放電加工
  正木 健,和田紀彦

610


研究室紹介

岡山理科大学 工学部 機械システム工学科 精密加工学・ナノテクノロジ研究室
  金枝敏明
614
岡山県工業技術センター システム技術部 精密加工研究室
  横溝精一

615


論    文

セラミックスの研削仕上面粗さに及ぼす延性・ぜい性挙動の影響
  吉田武司,庄司克雄,厨川常元

617

延性合金材料のエロージョン特性と摩耗メカニズム
  天日三知夫,中川多津夫

623

Ti-Ni合金の円筒プランジ研削における形状精度の変化過程
  大橋一仁,小川英明,村上恭司,塚本真也,中島利勝

629


総  目  次

635


著 者 名 索 引

642


賛助会員名簿

643


編 集 後 記

644








特  集

アメリカにおけるM4の動向
M4 in U.S.A.
Key Words :mechanical manufacturing, micro machining, micro fabrication, micro/meso.
周 立波,厨川常元
Libo ZHOU, Tsunemoto KURIYAGAWA

マイクロレーザ加工
Micro laser processing
Key Words :laser, micro, DPSS, excimer, ultra fast pulse, YAG, TEA CO2
栗田恒雄,服部光郎
Tsuneo KURITA and Mitsuro Hattori

マイクロ旋削・切削加工
Micro-Meso mechanical manufacturing by ultrahigh precision turning and cutting
Key Words :micro fabrication, precision cutting, ultraprecision machine tool
山形 豊
Yutaka YAMAGATA

マイクロ研削加工・マイクロ研磨加工
μ-grinding and μ-polishing
Key Words :mechanical manufacturing, grinding, polishing, micro-fabrication
厨川常元
Tsunemoto Kuriyagawa

マイクロ放電加工
Micro Electro Discharge Machining
Key Words :Micro EDM, Mold, Punching, Micro grooving, Micro Grinding, Micro optics
正木 健,和田紀彦
Takeshi MASAKI and Toshihiko WADA



論  文

セラミックスの研削仕上面粗さに及ぼす延性・ぜい性挙動の影響

吉田武司,庄司克雄,厨川常元

Influence of ductile-brittle behavior on ground surface roughness of ceramics

Takeshi YOSHIDA, Katsuo SYOJI and Tsunemoto KURIYAGAWA

 筆者らは,ダイヤモンド工具を用いた構造用セラミックスの単粒研削から,砥粒切込み深さ gm が小さくなるほど盛上がり係数 C は大きくなり,C = 1 を臨界点としてぜい性モードから延性モードに遷移すること,しかも延性的研削溝はほとんど砥粒の軌跡通りに生成されることをすでに報告した. そこで本研究では,前報と関連して,平面研削における盛上がり係数と仕上面粗さの関係,仕上面粗さに及ぼす延性・ぜい性挙動の影響について調べた. その結果,盛上がり係数が1より大きい領域ではぜい性破壊痕のない延性モードの研削になり,延性モード域における仕上面粗さは平面研削における仕上面粗さの理論値にほぼ一致し,盛上がりや弾性回復の影響が極めて少ない仕上面になった. 一方,盛上がり係数が1より小さいぜい性モード域の仕上面粗さは,いずれも延性モード域の粗さよりも大きくなり,延性・ぜい性遷移域の粗さはそれらの中間の値になった.

Key Words : ceramics, surface grinding, grinding force, theoretical ground surface roughness, grit profile, abbott's bearing curve, specific grinding energy, pile-up coefficient, ductile-brittle behavior



延性合金材料のエロージョン特性と摩耗メカニズム

天日 三知夫,中川 多津夫

Erosion characteristics and wear mechanism of ductile alloy material

Michio TENNICHI and Tatsuo NAKAGAWA

 近年,環境や資源の問題がクローズアップされ,種々のリサイクルプラントの運転が開始されているが,これらのプラントにおいてエロージョンが発生し,重大な問題となっている. プラントの材料として多く使用されている SUS304材を試料とし,実際のプラント運転条件を考慮して粒子衝突角度と速度といった粒子衝突条件を変化させ,この材料のエロージョン角度特性と速度特性を調べ,エロージョンの摩耗メカニズムについて検討した. また,衝突粒子は角張った形状のアルミナ粒子を用いた. その結果,低衝突速度では SUS304材のような延性合金材料においても,延性純金属に近いエロージョン角度特性を示すことが明らかとなった. また,高衝突速度では特に高衝突角度領域において,延性純金属とは異なるエロージョン角度特性を示すことが明らかとなった. 一方,エロージョン表面損傷状態は粒子衝突条件によって異なっており,粒子衝突角度によって摩耗メカニズムが異なることが明らかとなった. また,ターゲットである材料の材料特性がエロージョン特性や摩耗メカニズムに関与していることが明らかとなった. さらに,実験を行わなくても,材料特性からエロージョン率が予測できる可能性が高まった.

Key Words : erosion, impact angle, impact velocity, erosion rate, work hardening, abrasive



Ti-Ni合金の円筒プランジ研削における形状精度の変化過程

大橋一仁,小川英明,村上恭司,塚本真也,中島利勝

Transition of form accuracy in cylindrical plunge grinding process of Ti-Ni alloy

Kazuhito OHASHI, Hideaki OGAWA, Kyoji MURAKAMI, Shinya TSUKAMOTO and Toshikatsu NAKAJIMA

 超弾性あるいは形状記憶特性を有する Ti-Ni合金を円筒プランジ研削する過程において発生する形状精度の劣化現象を,研削環境下において生じる被削材の組織変態ならびにそれに伴う材料特性の変化の観点から実験的に検討した. その結果,研削過程における Ti-Ni合金の形状精度の劣化現象は,研削熱による被削材のマルテンサイト相からオーステナイト相への変態温度が工作物円周方向にわたって一定ではなく,さらにオーステナイト変態後の表面硬さが不均一であることに起因することが解明された. すなわち,工作物外周にわたる表面硬さの変化が工作物1回転における砥石のかつぎ量を変動させ,これに応じた工作物形状に研削されることによって形状精度は劣化する. また,設定砥石切込み量を小さくすることによって Ti-Ni合金の最終形状精度は改善されるが,スパークアウト研削終了後も形状誤差は残留することなどが明らかになった.

Key Words : Ti-Ni alloy, cylindrical plunge grinding, form accuracy, phase transformation, hardness, setting depth of cut